哀愁のあるこのメロディ…どこかで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは「アリラン」という国歌同様に国民に親しまれてきた韓国の代表的な民謡のひとつです。
まず、「アリラン」を聞いてみよう♪
「アリラン」の歌詞の意味は?
歌詞を直訳すると…
아리랑(アリラン) 아리랑(アリラン) 아라리요(アラリヨ)
아리랑(アリラン) 고개로(峠を) 넘어간다 (超えてゆく)
나를(私を) 버리고(捨てて) 가시는 님은(行ってしまうその方は)
십리도(十里も) 못 가서(行けずに) 발 병 난다(足を病む)
直訳では、自分を捨てて去っていく男性へ向けた女性の気持ちが描かれておりますが、間接的には「私を捨てて行ってしまうその方」とは「国」を意味しているという説、 当時の韓国女性の「恨(ハン)」の表れともいわれています。
さて、一度聞くと耳に残る、最初のサビ「♪ア~リラン ア~リラン ア~ラ~リ~ヨ~」と何度も繰り返される「アリラン」とは、どのような意味があるのでしょうか?
実際のところ、様々な説があります。
- 新羅の始祖の妃閼英(アルヨン)を賛えて歌った
- 〈我難離(アナンリ)〉と歌った語などが転訛した
等々、決められた説はないようですが、韓国人民族にとって心の歌であり、世代を超えて受け継がれている代表民謡です。
「アリラン」は6種類ある?!
アリランには国内5種類、国外1種類あります。違いは地域です。
- 밀양아리랑 密陽(ミリャン)アリラン →京畿道경상도
- 진도아리랑 珍道(ジンド)アリラン →全羅道 절라도
- 정성아리랑 牲善(ジョンソン)アリラン→江原道 강원도
- 강원도아리랑 江原道(カンウォンド)アリラン →江原道 강원도
- 긴 아리랑キンアリラン →京畿道경기도
そして、国外にあるアリランというのが、사할린아리랑サハリンアリラン→ロシアのサハリン
です。その中でもメジャーなのは、 密陽(ミリャン)アリラン、珍道(ジンド)アリラン、牲善(ジョンソン)アリランです。歌詞はすべて同じですが、リズムや音楽が異なりそれぞれ味があります♪
「アリラン」っていつ歌うの?
子供からお年寄りまで老若男女問わず知る民族曲です。どちらかといえば悲しみの痕が隠れている曲ではあいますが、国内で地域的な行事、国家的な行事の際で国を代表する曲として疲労されているのは世界的に知られているからです。例としてサッカーワールドカップ等では明るく、テンポをはやめて編曲されたアリランが応援曲として歌われたり、韓国人の意識を団結させるために流されたりします。
まとめ
2018年、韓国で開かれた冬季オリンピック祭典の前夜祭ではパンソリ若手歌手のソン・ソンヒさんが歌ってたのを見て大きな話題となりました。民謡といえば年配の方が歌うことを連想しやすいですが韓国では、若手国楽歌手の方が多く歌われています。機会があればぜひ聞いてみてください、日本の詩吟と共通しているといわれますが別味です♪