韓国へ旅行へ行くと言えば、ファッション、アクセサリー、食材などの買い物やグルメ、四柱カフェが楽しみですが、外してほしくないのがあります、韓方薬草です。
韓国には東洋医学も西洋医学の比重が偏らず共存しているので、一般家庭でも欠かせずに取り入れられています。西洋医学的な薬より東洋医学的な漢方、韓方、自然療法、代替療法となる民間医療、未然医学、予防医学も広く知られて利用されていますので、お出かけした際には訪れてみてくださいね。
韓医学とは?
韓医学は庶民の生活の一部
日本には漢方医学専攻制度はありませんが、学会には「漢方診療分野」というものがあり、その認定を取得している医師は「漢方専門医」として診療が可能です。
一方、韓国には、風邪をひいて現代医学へ出向く方もいれば韓医学へ出向く方がいるほど、「東洋医学」 は日常の生活に密接した親近感があります。
韓医学の由来・考え方
元をたどれば、「東洋医学」とは中国から伝わった医術であり、中医学の影響をうけて、漢方と言われてきましたが、1980年代以降に中国の陰陽五行説と経絡、気、五臓六腑、医食同源の考え方に韓国独自の薬草が加わり韓方の新たな構造となり、韓医学として定着しております。
現代医学と目だって異なる点としては、“身体全体を総合的に見る“ということです。部分部分で起きる症状はその部分での悪さではなく、「身体のどこかで発生している弱い部分が赤や黄色信号として現れている症状」とみなされ、根本を、要するに原因を探し出していくプロセスを経る、重ねながら根元を探し出していくことを治療としている医学だと思っています。
韓国には韓医学部がある
韓国では、医師には「西洋学の医師」の場合は病院の医師、「東洋医学の医師」の場合は韓方医院の医師になります。どちらも国家資格取得が必須となり、どちらも医学部受験となります。西洋学の医師なら「医学部」、韓医師なら「韓医学部」を目指します。
韓医学の医師への道ですが、韓医師になるためには大学で漢医学を専攻、2年間は予科で教養を学び、それから4年間は学問を専門的に深かめて韓医学士となり国家試験に受験、合格、免許が出て韓医師への道が開きます。
治療方法
診療科目としては、漢方薬の製造、処方、その他にも針、灸、気功、水玉などを用いて治療を行っています。
陰陽五行説を基にしている事柄、非科学的だと思われる方もいますが、治療療法としてはその方の身体の特徴と症状に合わせたオーダーメイド的な医術を持続的に受けることが出来ます。継続的に時間をかけて根本的な体質改善をすることが特徴です。
近年では、自然主義の治療療法とウェルビーイング、肥満管理、健康管理などの需要が高まり、治療もですが、未然予防、環境や体質改善として今や韓医師の存在は大きく、特に皮膚管理に関しては世界的に注目を浴びています。韓国ドラマや映画などに出演している俳優達のお肌の透明感や実際に彼らや一般人のSNS投稿などを通してもその需要の高さは更に高まりを見せていることを感じます。
韓方って処方箋なしで誰でも買えるの?
自分で選んで購入する
韓国旅行にはグルメ、買い物、エステ、 チムジルバン、 汗蒸幕など身体想いな消費サービスが盛りだくさんありますが、そこにプラスアルファするなら漢方です。ご自分の症状や体調に合わせて手軽に自分で選んで購入することが可能です。
韓医師に処方してもらう
処方箋と配合によって医薬品になるものは、韓医学に基づき医療行為行使できる法的資格をもつ「韓医師」と言われる専門家の診療を受け、自分にあう漢方薬を処方してもらうことも可能です。
東洋医学の基本である、「治療と言うよりは未然」ということなら、自分の知識と情報を頼りにハーブティやお茶を飲む感じの漢方薬草を選び購入するのもいいと思いますが、対症療法、代替療法のことであれば、単なるお茶であっても処方が異なるので勝手な判断はせずに診察をうけることをおすすめします。
摂り入れることは別としても、自分の身体と向き合うプラスになる話が多いので大変勉強になります。水分補給の量、食事の摂り方もかわる、食べ方を変えることで身体もかわることも教わりますので、スケジュールに余裕がある、話しを聞いてみる、たっぷり聞く時間があるようでしたら、ぜひ訪れてみてください、誰でも買えるのでおススメです。
韓方ってどこで買えるの?
薬令市場とは?
韓国のソウル地下鉄チェギドン駅に京東市場という伝統市場があります。漢方薬剤を専門に流通する薬令市場と伝統市場があわさった大きな市場となっています。
薬令市場は、韓国内で取引される漢方薬剤が70%流通されていると言われる大きな薬剤市場です。自然界から得た漢方薬剤ですが、その種類は数えきれないほどです。薬剤にはそれぞれの効能があるので調べてハングルで明記して市場で見せると買いやすいです。
また、お店によっては日本語のメニュー表を見せてくれるところもあります。時に日本語が出来る方がスタッフに常駐していることもありますので、気軽に声を掛けてみてください。
薬令市場へのアクセス
市場ですが、チェギドン駅を降りて2番出口から外に出ると「薬令市場」と言う大きな甲板があります。駅の改札口を出たら、漢方薬草がずらりと並んでいるのを目にしながら鼻では煎じる漢方薬草の臭いをかきながら、頭ではどこで買おうかをクルクル考えながら歩ける大きな専門市場ですので、すぐわかります。
日本語で通用する漢方院も数カ所ありますので、日本人には意外と知られており、訪れる方は多くいます。自然治癒力と漢方の力で健康を保とうとする方針が挙げられています。
たとえば、世界に知れ渡る滋養強壮によいとされる高麗人参は錠剤、エキス、乾燥した人参など各種類が並べられている免税店でも買えますが、市場との価格の差が大きいので、旅行前に市場調査をして、市場で価格を比較してみるといいですね。
顔パック材料はどのようなものがある?
韓国にも市販で韓方マスク、韓方パックがありますが、自分で生パックを作ってケアをする方も多いです。
その材料についてご紹介します。
漢方 | ハングル | 効果 |
ハト麦 | 율무:ユルム | 美白、イボ、皮膚の新陳代謝、シミ、荒れた肌の鎮静効能 |
米ぬか | 쌀겨:サルギョ | 美白効果 |
栗の皮 | 율피: ユルピ | 毛穴の汚れ、引き締め、脂性肌 |
黄土 | 황토 : ファント | ニキビケア |
杏子 | 살구 : サルグ | シミ、ソバカス |
甘草 | 감초 : カムチョ | ニキビ、吹き出物、炎症防止、 鎮静効能 |
緑茶 | 녹차 :ノクチャ | 保湿効果、解毒作用、清潔 |
蚕 | 누에 : ヌエ | 美肌効能 |
乾燥バラ | 장미:チャンミ | 美白効能、外傷治癒力効能あり |
天然パック
天然パックは、一般論で言えばお口にして良いものに基本である小麦粉とハチミツ、ヨーグルト、卵などにメインを配合、配合率を嗜好に合わせれば負担なく作れ、自分の皮膚管理ができます。顔の肌を知り、合わせたパックを作り顔をケアすれば自宅でも皮膚管理はできること、地味に時間を重ねていれば結果を得られることとは、暗黙の了解です。
ところが、自分でやるのがなかなか難しい、結果が出ないから続けられない、時間的に余裕がないなどを言い訳したくなりますが、保湿効果を与えることで皮膚が疲れを感じなければ、化粧ののりがよく、ファウンデーション密着度が高くなり、綺麗になったねと言われるのが不思議です、意外と皮膚は見られていることを意識することから始めることです。
自宅で自家製天然パックの配合
さまざまなパックがありますので、配合物と共にご紹介します。
パックの種類 | 配合物 |
はと麦パック | ハトムギ、ハチミツ、水をいれますがハチミツがない場合はヨーグルト。 初麦が疲れた皮膚の角質を除去、ハチミツが保湿効能 |
炭酸水パック | 炭酸水、小麦粉、卵、米ぬかで老廃物を出し、洗い落とし美白効能 |
キウィパック | キウィ、ハチミツ、小麦粉、水 |
黒ゴマパック | 黒ゴマ、小麦粉、牛乳 |
スイカの皮パック | スイカの皮おろし、牛乳、小麦粉 |
リンゴパック | リンゴおろし、小麦粉、ハチミツ |
胡瓜パック | キュウリおろし、小麦粉、卵 |
アボカドパック | アボカつぶし、ハチミツ |
イチゴパック | イチゴ3粒、オリーブオイル2~3滴 |
人参パック | 人参おろしの汁、小麦粉 |
ほうれん草パック | ほうれん草をゆで水を少しいれてミキサー、牛乳、小麦粉にオリーブオイル2~3滴 |
自宅で自家製天然パックの注意点
手軽に気軽に作れる天然パックですが、使用上の基本的注意事項があります。ルールを守って美肌になりましょう♪
- 食べられないものは皮膚にもNGです
- 食べられるもので新鮮な材料を揃っても必ずテスティングをすること
- その都度一回分を作ること
- 必ずマスクシートを使用すること
- パック後の洗顔時は パックの残物がないように ディープクレンジング
- クレンジング後は間をおかず化粧水で拭き取りながら保湿すること
天然パック作りに準備もの
天然パックをするために必要なものは、以下のとおりです。
- おろし器(ビタミンCを壊さないように金属ではなくプラスチック)
- パック用筆
- マスクシート
処方箋なし、自分で買える薬草とは何?
処方箋なく自分で購入できる薬草をご紹介します。煎じて飲んだり、料理に粉末を混ぜるなどで手軽に取り入れることが出来ます。
高麗人参
- 高麗人参:粉末、エキス、錠剤で購入できますが粉末をいれたカプセルが飲みやすくおすすめ
ナツメ
- ナツメ:ビタミンB群や葉酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、植物繊維、鉄分が豊富で血液を綺麗に浄化してくれると言われてる薬草
クコの実
- クコの実(コクシ):ビタミンやポリフェノール含量が豊富で身近な生薬
メシマコブ
- メシマコブ:免疫力アップ
ハトムギとユルム
- ハトムギとユルム:ヨーグルトに混ぜて食べたり、顔パックも可能
甘草
- 甘草(カンゾウ):漢方の処方箋には必ず入ってるほど必要な薬草
ベッチュル
- ベッチュルの粉末:消火器に良いとされている珍しい薬草
ヨモギ
- ヨモギの粉末:葉酸が豊富で女性用の漢方材には欠かせない薬草
ノギョン
- ノギョン:鹿の角を乾燥した粉末、滋養強壮に良いとされる
霊芝
- 霊芝:不老長寿シイタケ、カルシウムとカリウム、インが豊富な薬草
まとめ
ひと言で韓方と言っても種類が多く、飲むのか、顔につけるのか…効能を得るには、どのくらいの時間が必要か、どのような症状にどの薬草が良いのかと気になるところですが、何がどこに効くのかを事前に自ら収集した情報を持って現地へ出かけてみましょう。
漢方医院やお店では、日本語が通じるところが多いです。ぜひ、スタッフの方から説明を聞いて、疑問点はしっかりと説明をしてもらいつつ、自分の身体にあった韓方をみつけることは健康、元気の源となります。
毎日決まったものを飲む習慣をつけることもいいですが、季節の変わり目や女性の身体が変わる時期には未然医学として念頭に置き、違う素材を取り入れ身体をケアしてあげることもおすすめです。
女性の身体は現代医学では通用しない時や人にもわかってもらえない症状もありますので、その時の東洋医学は本当におススメです、治療にもなりますが、未然・予防医学としてどこかで気になることが一つでもありましたら相談をしてみる、話しを聞くだけでも立ち寄ってみてくださいね♪