【韓国文化】韓国最南端島済州道の特有の門前祭って何?

韓国の生活文化
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日本でもご先祖の供養は徹底して行いますが、韓国も徹底して行われます。代表的な節は日本と同じく、お正月、お盆、法事などですが、その祭祀と法事とは別の済州道特有の祭祀である門前祭についてご紹介いたします。

門前祭( ムンジョンジェ) とは、何?

済州島特有の祭祀

一般的な法事の様子

韓国全体的に行われる祭祀とは、ご先祖様の恩恵に感謝して旬のものを捧げご馳走するという意味があります。また、その祭祀とは異なり、済州島特有の祭祀がありますが、それを「門前祭」と言い、今も行われています。

韓国の生活に密着して韓国人との生活に密着してみると周囲に法事が多いことを接します。お亡くなられた方を一年一回にして33回まで行う、一年一回とは毎年法事をしなければならないとのことです。また、家族だけではなく知人、友人、職場同僚なども誘われ、ご一緒することもあります。

日本でいう法事とは、宗教に関係はあって行い方は異なりますが基本はご先祖様の命日に、その子孫である家族が日が明るい時間に集まり供養、故人を偲び飲食をしながら歓談するのが一般的ですが、韓国は日が暮れた夜に行われます。

ご先祖様の供養が夜に行われる法事とは異なって、お正月とお盆の時にはご先祖様共同で 日がのぼり10時前後の祭祀となります。その祭祀を行う前に行われる祭祀があります。この祭祀はご先祖様供養の年間行事ではなく、日頃の生活とともに聞こえてくる話、「明日はムンジョンジェがあるから今日は買い物が必要だ」と…。そもそも、「門前祭(ムンジョンジェ:문전제)」って何なのでしょうか?

門前祭( ムンジョンジェ、문전제) の意味

「門前祭」とは、巫俗信仰です。個人的に行うものではなく、一家単位で行う祭祀です。

家門、一家には主神がおり、その主神を軸に門の神様、火を使う神様、トイレの神様など色々な家神がいて、その神様によって家内安全と福がもたされている、その感謝とこれからのことを祈祷するというトーテミズムから発生した儀礼であります。

門前祭 ( ムンジョンジェ)の時期・種類

門前祭 ( ムンジョンジェ)はいつ?

年間を通して決まった時はもちろんのことですが時期や回数に決まりはなく、生活の都合に合わせて行うこともあります。

新たな年が開いた新年祭、お正月、お盆、先祖代々の法事前、一家の大事な行事(受験、結婚、子供の誕生など)、仕事の開業、新築、改築、引越、長期間出張、軍隊に入隊する時、長期間海外、家に不幸が続いてると思われる時、あらゆる角度から必要に応じて感謝とお願いの祈祷をしています。

門前祭 ( ムンジョンジェ)の行い方は一律に同じ?

儒教式 、 仏教式、巫俗式の3種類あります。

まず、3種をご説明する前に、 巫俗について基本的なことをお話します。
巫俗 (무속、ムソクッ)とは、朝鮮のシャーマニズム(英: Korean shamanism)のことです。巫堂(무당、 ムダン、巫師、祈祷師)というシャーマンがグッ(굿)という儀式を通して神を憑依(ノリ)させ、神からのお告げを行う祭儀を行います。朝鮮の土着の信仰として、古代から現代に至るまで続いています。

儒教式は、巫俗式の門前祭が儒教儀礼方式と折衷された方式で、お正月祭、お盆祭、法事の後に簡単に行われ、伝承されています。

仏教式は、巫俗信仰を避けたいと思う思想で和尚をお招き経を読んでもらいます。

巫俗式は、もっとも原型的で2種類あると伝わっておりますが、その基本は変わりないのですが儒教式とは違って法事の前に行います。家の屋根の裾下には家系を守る様々神が司っているというアニミズムを基に、家内安全と繁栄を祈祷します。

昔は、それを専門にする方(巫堂,ムダン)をお招き、和尚をお招きして行っておりましたが、今は、家系によって伝承され決まったやり方で、各家計で各自祭祀の前に行う巫俗式がほとんどです。

門前祭 ( ムンジョンジェ) には 何を準備するの?

アマダイと黒豚肉の串焼き、ナムルなど

一般的には、新米白ご飯と焼いた鯛、ワカメスープ、果物、色々なナムルなど、普段使いではない格上げした品々を準備します。親しい近所の方、親族や家族が集まるり、余るほどに食べ残して、帰りには手土産で分けて持たせることを踏まえて作りますので、実に大量の品数と量を用意して祭祀行います。

一般的にご先祖様の法事には、カステラやパンは供えませんが、済州島は田んぼがなく、麦の栽培地域なので米でつくる餅より麦で作るパンを供えていた風習が続けられています。鯛でもアマダイは済州島の特産物であるため他地方にはない供え物、ミカンも産地のため供え物、豚肉の串焼きのような供え物も済州島の特産の黒豚肉になっています。

でも、一般的な法事に備えられてるナツメと栗は供えられてないです。それは、済州島では手に入らなかった品ですので供えることは出来なかったのが未だに続いています。

済州道では供えられなかっがナツメと栗

門前祭( ムンジョンジェ)の行い方

門前祭祀は、一家の家長である男が行う祭祀です。一家のことで行うことですから、必ず家神にお願いする張本人をお膳を捧げる方に座らせて行います。

  • 家長が身だしなみチェックして、御香をたて火をつけます。
  • おちょこに祭祀用で準備された焼酎を注いで、お香の上を三回回して家神のお膳に捧げます。
  • 家長がお辞儀を2回します。
  • ご飯の蓋をあげ、スプーンをたて、お箸をナムルの上に乗せます。
  • 家長がお辞儀を2回します。
  • お酒をボールの注いで、そこにご飯と、スープを一スプーンいれて、お膳に供えられた食べ物を五円玉ほど、ほんの少しずつ取りボールに入れます。
  • スプーンをもとの場所に戻します(食事が終わったとの意味です)
  • 家長がお辞儀を2回します。
  • そのお膳をひいて、台所のほうにいる方(女性で家長の妻である)に渡せば、同じく お膳に供えられた食べ物を五円玉ほど、ほんの少しずつ取りボールに入れ 台所の中でも火を使う場所において日の安全を祈り、家長が持った五円玉の食べ物は家の外側で目立たない場所にそっとお裾分けして終わりです。
門前祭壇と門前祭のお辞儀

門前祭 ( ムンジョンジェ) をしたからと何が変わる?

科学的なエビデンスはないものの、一家が守らていると言う意識が高い尊い儀式です。

受験がうまくいった、就職試験に受かった、資格試験に受かった、結婚できた、子供を授かった、病気がひどくならずに済んだ、途切れるなく続く家系、無事である一家の今日はムンジョンゼのお陰だと思うことと、これからの祈願をして義務を果たしていると悪い事は起こらないと信じる心、信仰心と言えます。

東洋哲学か、西洋哲学か…東洋医学か、西洋医学か…東洋思想か、西洋思想か…良し悪しではなく、共存共立してバランスが取れるものだと思っています。

西洋医学が発達しなかった時、科学が発展されなかった時に、これらの意識に頼り依存して生きてこられた先祖、先達らがいます。未だにさまざまな占いが残っているのはその証しであるといえます。

現代社会では色々言われそうですが現実はその思想は守られています。

この門前祭 ( ムンジョンジェ) 、今の若者にも続かれてるの?

独り者では行うことはなく、むしろ行えかねますが、結婚と同時に世代を持つことで続かれています。済州島で生まれていれば習慣的に身についていますが、他地方から嫁いだ方々は不思議であると言われますが、いまや、むしろ、先祖、親の世代が行ってきた行事を好んで行う若者らもいる、その子孫につなげていきたいとのことです。へえ~と、言いたくなりますが伝統というものは時代と共に変色するかと思いきや関わる人々の意識が変わり続かれていくのですね。

まとめ

民間信仰、土俗信仰、民俗信仰と語られるシャマニズムでありますが、済州島の場合は特有なその信仰が多い中、未だに変わりなく伝承されています。その一つが門前祭ですが、法事の際にたくさんのごちそうを備えた大きなお膳のこと、祭祀壇 (제삿상,ジェサッサン) の横際に簡素化された小さめのお膳が門前祭用のお膳が門前祭壇(문전상,ムンジョンサン)になります。

これは、ご先祖様への祭祀ではなく、対象が一家の無事、平安、福を預かり守ってくれてると信じる家神へ捧げ祈祷する祭祀ですので、決まった時以外にも必要に応じて行われるので負担ない供え物で行います。

縦社会を重んじる韓国祭祀社会、済州道では先祖様への捧げる前に、ご先祖様の上に家神がいる、その神様にに捧げるのが順序であるという思想から儒教式ではない巫俗式で祭祀や法事の前には必ず行われていて、それが終わってご先祖様の供養が始まります。

韓国社会でも今や、済州島特有のこの風習が取り上げられることが多く、関心が広がっているとのことです。

もし、済州島を訪問する機会がありましたら韓国社会の中でも特有の済州道の生活を一目で見られる済州民族村博物館、済州道誕生神話がわかる耽羅(済州道の旧名)神話公園を散策してみてはいかがでしょうか。神秘、そのものを味わうことができます!

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